銀行カードローンというと消費者金融よりも枠が大きく、総量規制の影響を受けないとのメリットが思い浮かぶと思います。
一方で銀行相手に任意整理の手続きを取ることが出来るのか?という疑問もあると思います。
この件について、今回、弁護士事務所に相談したところ、非常に困った状況になりました。
銀行カードローンは任意整理での和解を受けてくれるのか
銀行は総量規制の影響を受けないため、必然的に融資の総枠も大きくなりがちです。
そのため、最近では銀行系カードローンの支払いが困難になっている債務者の存在が注目されており、銀行による過剰貸付が問題視される事態にもなっています。
こうした債務者にとって気になるのが、銀行系カードローンで背負った借金が債務整理の対象になるのかどうかです。
結論としては、銀行系カードローンによる借金であろうと消費者金融のキャッシングによる借金であろうと、債務整理することは可能です。
ただし、消費者金融への任意整理と違い、気を付けることが多いことと、あくまで一般的な銀行カードローンは任意整理が出来るということです。
消費者金融からの借金と違うところ
銀行系カードローンを債務整理する場合は、消費者金融のキャッシングとはケースと異なる点があることに注意しなければなりません。
具体的にどのようなデメリットが起きるのでしょうか。
デメリット
2,保証会社がかかわってくるので、ややこしくなる
3,預金口座が凍結される
私の場合はこの中でも2番目の「保証会社がかかわってくるので、ややこしくなる」でかなりの暗礁に乗り上げました。。
消費者金融の場合は、一般にその業者との1対1の関係です。
ところが、銀行の場合は保証会社を使っているのが通例です。
つまり、銀行系カードローンを利用しているというのは、銀行だけでなく、保証会社ともかかわりを持っていることになります。
保証会社とは、カードローンの利用者が支払いを怠ったり、支払い不能となったりした場合に代位弁済をする(※債務者に代わって返済をする)会社です。
銀行が保証会社から代位弁済を受けた場合、債務者は、保証会社からの求償権に基づく返済請求を受けることになります。
この場合、債務整理を進める相手方は保証会社です。
さらに、銀行によっては系列の債権管理回収会社(サービサー)に滞納管理を委託しているケースがあります。
そのため、正常な取引は銀行が、滞納金に関することはサービサーが、代位弁済は保証会社が担当するという非常にややこしい話になるかもしれません。
ちなみに、銀行系カードローンの保証会社と言えば、かつては傘下の銀行系クレジットカード会社などが主流でした。
しかし、各銀行が個人向け無担保融資を拡大するにあたり、長年のノウハウを持つ消費者金融を系列化し、グループ会社としたことで様相が変わっています。
つまり、銀行系カードローンの保証会社が消費者金融であるケースが非常に多くなっているのです。
具体的には、三井住友銀行とSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)、三菱UFJ銀行とアコムのような関係です。
この点で、現在の銀行系カードローンと消費者金融業者からの借入は、昔のように無関係とは言えない部分があります。
保証会社となっている消費者金融からも借入をしている場合は、銀行系カードローンだけではなく、消費者金融からの借入も一緒に債務整理の手続きに含めるのが原則となります。
ここからが問題の核心
以前、こちらの記事でも書きましたがかなりお付き合いの長い消費者金融が何件かあります。
この中の写真に武富士のカードがあるかと思うのですが・・・
この借り入れが任意整理の大きな障壁になりました。
武富士の会社更生法適用
武富士は2010年9月に会社更生法の適用を受け、東京地方裁判所に受理されました。
この後、紆余曲折があり、2011年12月28日に、Jトラスト株式会社との間でスポンサー契約を締結。
2012年3月1日付で会社分割を行い、約252億円でJトラストの子会社である株式会社日本保証(旧・ロプロ)に事業を承継させることとなりました。
では、この間、私の武富士からの借り入れについてはどのようになったのかと言いますと。。
武富士からの借り入れではなく、愛媛銀行カードローンである「ひめぎんスマートカードローン」に承継されました。
つまりは消費者金融からの借り入れではなく、総量規制の対象外である銀行カードローンからの借り入れとなりました。
ここでからくりなのですが、ひめぎんスマートカードローンの保証会社は日本保証だったのです。
日本保証とは
この会社の旧社名は株式会社日栄(にちえい)、株式会社ロプロ。
そう、あの有名な「腎臓や目ん玉売って金作れ!」などと電話などで脅迫まがいの取り立てを行い、債務者がそれでは死んでしまうと言うと、「借金も返せないような奴は死ねば良い」とまで執拗な取り立てを行ったあの「日栄」が元々の会社なのです。
そんな保証会社が保証している銀行カードローンに任意整理の和解提案をした場合どうなるか?
想像が何となくつきますよね。
延滞即訴訟。
このような対応で日本保証は対抗してくるとのことです。
任意整理したい
旦那さまに絶対バレないのであれば、今すぐ任意整理をしたい。
借金を減らしたい。
ですが、他の会社に任意整理をした場合、その後はおそらく「ひめぎんスマートカードローン」も出金停止になるだろうと。
最悪は一括返済もあり得ると。
この辺の話は弁護士もしくは司法書士事務所の専門的な知識が必要なところかと思います。
さらには、整理を依頼しないクレジットカードも止まる可能性もあるとのこと。
カードが止まると生活が回らない可能性も出てきます。
任意整理、したいのですが課題が山積みです。